台湾の原住民“太魯閣(タロコ)族”の料理が味わえるレストラン『達基力部落屋』

花蓮:グルメ

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達基力部落屋
『達基力』の大きな看板が目印。

台湾の地方都市へ行って、原住民の食事を味わってみたい!そういって、台湾東部・花蓮出身の方に連れて行ってもらったのは、同県内北部に多く暮らしている原住民、太魯閣(タロコ)族が営むレストランです。

今日はそんな、太魯閣族の伝統料理が味わえる『達基力部落屋』をご紹介したいと思います。

自然と一体化した隠れ家風レストラン

レストラン入り口
自然に溶け込みすぎていて、入り口が分かりづらいので要注意。

レストランから見える景色 店内風景

大きな看板を発見し、車を止めたところまでは良いのですが、果たして肝心のお店はどこ?周囲をよく見渡すと、ポツポツと明かりの灯った雑貨店らしき建物が。実はこの奥がレストランになっていたのです。

豊かな自然に違和感なく溶け込んだ、隠れ家のようなレストラン。窓はなく、柱を立てて屋根をつけただけ、というような作りで、内装インテリアも全て木製。手作り感にあふれ、さわやかな風が流れ込む店内です。民族衣装を身にまとったスタッフにも注目したいところ。

初めて食べるのにどこか懐かしい、地元の食材を使った伝統料理

サラダ 前菜

青唐辛子の炒め物 有機 山蘇蕨菜

スープ 揚げ豆腐

こちらのレストラン、単品で料理を頼んでいくのではなく、値段別(200元、250元、300元、400元・・・と続く)のコース料理となっています。今回は1人250元(約830円)のコースをオーダー。リーズナブルなので、定番料理を少しずつ試す程度かな、と思っていたのですが、私たちの予想は良い意味で大きく裏切られました。

豚肉と鶏肉
まずは大盛りのサラダが運ばれてきます。甘酸っぱい自家製ドレッシングが特徴的で、新鮮な生&茹で野菜のミックスをペロリ。その後さらに前菜の盛り合わせ、地元で採れた野菜を使った炒め物が2種、香ばしく焼かれた豚肉と鶏肉はクセもなく、わりと塩気が強いのでそのままでも美味です。


白飯
この地方でよく目にする“パンの木”。この木の葉で包まれたアツアツの白ご飯は、おかわりが自由です。運ばれてきた時点でかなりの量があったのですが、全体的に濃いめの味付けなので、想像以上にご飯がすすみました。

これで終わりかな? と思っていたら、ほんのり甘い揚げ豆腐に、お野菜たっぷりのスープが。本当に2人前だろうか、と疑ってしまうほどのボリュームです。

月桃南瓜糕
ラストは、『月桃南瓜糕』という太魯閣族の間で昔から伝わるスイーツです。かぼちゃのお餅の中にあんが入っていて、甘過ぎず、モチモチした食感が特徴的。

これでやっとコースが終了です。白ご飯を除くと11品、完食しました。この日はあいにくの雨でしたが、澄んだ空気が料理をより一層美味しく感じさせてくれたような気がします。念願の太魯閣族による料理、たらふく堪能することができました。

木彫刻や機織り製品...太魯閣族の文化に触れてみる

機織りをする女性

 地元の特産品花蓮の石

木彫刻
ここでは、食事だけでなく太魯閣族の文化に触れることもできます。店内のあちらこちらに展示されている木彫刻は、なめらかな曲線が美しく、元が木だったとは思えないほど芸術的な作品ばかりです。

また、太魯閣族といえば機織りでも有名です。レストランの一角では、実際に機を織る様子を見学することができます。独特の色使いで織られた小物類やバッグなどの布製品は、その場で購入することも可能です。

入り口にあった雑貨店にもお邪魔しました。こちらは地元の名産品を売るお店です。花蓮では、写真のように石が売られている光景をよく目にします。特に薄ピンク色のローズストーンが有名で、自然にできた柄がまるで風景画のようになっている石が高価なのだそうです。



以上、太魯閣族の伝統料理が味わえるレストランをご紹介しました。日本ではまだまだ台湾原住民に関する認知度は低く、ふれあう機会どころか知る機会もなかなかありません。台湾を訪れる機会があった際には、まずは美味しい食の文化から体験してみてはいかがでしょうか。


【達基力部落屋】


『達基力部落屋』
住所花蓮県秀林郷崇徳村96号
電話03-862-1033
営業時間11:00~20:00
アクセス《車》鮮花公路(9号線)沿い、崇徳小学校の次を右折。
《電車》崇徳駅下車後、タクシーで約10分。
駅からバスに乗る場合は崇徳協会で下車、徒歩5分
HP達基力部落屋



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